棚卸資産の低価法適用は企業にとって足枷

先日、某大手不動産会社の法人仲介営業部の方から久し振りに電話が入り、彼が棚卸資産の四半期ごとの低価法会計について問題点を指摘していました。確かに、時価会計による低価法会計は聞いていましたが、四半期毎に行い、然も棚卸資産に関しても行う事には行き過ぎと思えました。彼も固定資産なら減損会計は理解できると言っており、私もその意見には同調しました。勿論、棚卸資産について会計士が現状の意見を聞いた上で価値判断を行う事は推測できますが、この事を突き詰めると会社の企画力などが会計士に判断できるのかと言う問題に帰結します。不動産の価値感は会社によって判断基準が異なるのは当然で、そうでなければ企画力など必要ない事になります。どうも世の中は机上の理論の悪弊に陥っている様であり、それを助長しているのは会計士の自己保身と思えます。会計士と言えども不動産業界の実務の知識は希薄なのに、時価会計に大きな影響力を有するのは危険と謂わざるを得ません。棚卸資産の四半期ごとの低価法会計など企業も活力を奪う何物でもない意見は極論でしょうか。
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