地価暴落説のインチキと下落期待者の勘違い

最近、不動産業界を取り巻く環境が著しく悪化したためマスコミを始めとして地価大暴落の合唱で五月蝿い。銀座など一部の高騰した土地についての地価に限定しての話ならば間違いとはいえないが、土地全体の話ならばあり得ない事が誰でも分かる。しかも、バブル経済の崩壊時と異なり、不動産現物の取り扱いの市場以外に不動産証券化の市場や不動産ファンド市場も確立されていることと、今回の不動産会社の破綻は大部分が債務超過でなく、運転資金の不足による倒産であるので不動産の投売りが行われる可能性は少ない。しかし、今の購入希望者は地価暴落を期待しているので高い利回りの物件を追い求めているが、良い場所の物件はどの様な状況でも利回りは低いと言うことを理解するべきである。高利回りの物件を購入しても入居者の退出後に入居率が上がらないような物件では意味がないのである。良く掘り出し物件を求められるが、何らかの瑕疵がなければ不動産は必要以上に安くなることはないのである。もちろん、瑕疵といっても認識には個人差があり、自殺した家でも良いと言う人には良い場所を安く買える可能性はある。それ以外では、100年に1回の大洪水が起きれば家屋が水浸しになる場所とかである。自分の価値観を持って不動産投資を行うのが賢明である。マスコミも他者もそれぞれの思惑で動いているので、それに惑わされると投資機会を失う事を忘れない方が良い。

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