小泉引退と息子の後継

小泉が引退を表明したが、当然であろう。もともと郵政民営化しか政治課題を持たなかった男に今後を期待できるわけがない。今回の引退は、地方に渦巻く小泉批判に対する自民党否定の矛先をかわす狙いと、自分が父親が亡くなってから出馬して落選した苦い思い出があるため、息子が丁度自分が選挙に出た年齢になったから引退を決意したのであろう。しかし、国会議員と言う職務はそれ程楽なのかと思ってしまう。私の亡父も若い時から地方政治に関心を持ち、地方議員として功績を残している。議会議長も何期か勤めたので長生していれば勲章も貰えたかも知れない。亡父の学生時代の友人は同様に地方議員を長く務めたので、「紫綬褒章」、「勲五等瑞宝章」を授かっている。私も事業家と言うより政治家向きと思っている友人知人に選挙に出ないのかと良く尋ねられる。母も自分の父親が地方議員であり、伴侶も地方議員だったので、私に期待するところはあったと思われる。これに対する答えは出ないである。亡父の選挙を見て育ち、この国の選挙民に対する蔑視が生まれたからである。子供から見ても亡父は議員として私利私欲なく地方自治のために頑張った。しかし、その見返りは首長選、県議会議員選に出馬しての落選であった。私は頭を下げて「お願いします」を連呼しなければ当選できない選挙などに出る考えはない。今の政治家は皆本音は選挙民を馬鹿にしている。一回でも選挙を遣ってみると、この国の民のために良い政治を行うと言う考えがなくなるのではないかと思える。2世。3世議員が悪いとは思わない。問題は本人の資質である。しかし、選挙民は利権を尺度に考えるので、政治家の世襲制が生まれるのである。特に、小選挙区になってからは政党政治の復活で個性が排除される。中選挙区を壊した愚策は誰なのかを見極めて投票することが大事である。

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