建物の管理で懸念している事

情報化時代になって建物の管理はコンピュータによる管理が多くなり、殆んどが終日パソコン画面を眺めているケースが多いことに気付く。確かに、ビルの電力使用料の時系列データや色々な設備の不具合に関する異常などをビル内の配線を通じて知らせてくれる。建物管理の経験のない人は近代的な装置に対して安心感が出るかもしれないが、長年に亘り、建物管理を行なってきた者にとってはビル管理要員がパソコン画面だけ眺めているのに不安を感じる。設備機器と言うのはサドンデスの場合が多いのも事実である。パソコン画面を通してサドンデスにいたる微妙な信号を読み取る事ができるならばそれで良いが、その様な信号まで読み取る監視システムは高額になると推定できる。勿論、貯水タンクの満水警報の様な警報システムならば現場で確認する必要はないが、設備の殆んどは日常点検を行なえば大事に至る前に事前に発見できるケースが多い。しかし、パソコンでビル内の設備を管理するようになってからは、管理要員は必ずしも技術経験者でなくとも良くなった。大型ビルなどでは警備員が設備員を兼務しているケースも出てきている。これはビルの設備を遠隔監視しているので、現場には警備員だけ配置しているのである。勿論、設備管理といってもエレベーターや受電設備、空調の運転、照明など主要設備だけであり、その監視も動作しているかどうかのチェック機能である。尤も、建物の管理では最も重要なのは受電設備であり、ガス設備であり、次に給水・排水と空調設備なので工場などの設備管理とは異なる。しかし、工場の設備管理や建設会社の設備担当が建物管理要員になると本当にきめ細かい点検や設備保守が出きるので、設備機器の寿命も延びるし、サドンデスの前に異常音で気が付くことが可能だ。常駐設備員による日常点検が有効なのは誰も知っているが、管理費のコスト削減により無人の遠隔監視を行い、現場の確認は定期的な巡回点検にしているケースが多くなっている。当社は貸ビル業はテナントに対するサービス業と言う視点で管理している。貸ビル業はサービス業なのである。オーナーの殆んどはサービス業の意識はなく、旧態依然の考え方をしているので、当社がサービス業と言うと変な目で見るオーナーもいる。このため、賃料が下がると簡単に管理コストを削減してサービスを低下させるのである。賃料と管理コストの悪循環になる。話は横道に逸れたが、建物管理の常駐要員に技術者でない者が多くなると、日常点検はお座なりになり、その結果設備機器の寿命が短くなり、機器異常の発見が遅くなって大事に至るケースが懸念されるのである。それ以外に大きな地震などが発生してもビル内に設備員がいると安心できる。ビル内に備蓄している水や食糧も遅滞なく放出できる。又、地震による被害の点検対応も素早くできるメリットもある。何れにしても、建物管理で常駐設備要員を置かなくなることや、況してや技術者でない者に終日PC画面を見させているのではビル管理は疎かになる。

 

 

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