ドルの過剰流動で投機資金が獲物を狙っている時に米の先物取引はリスクが高い?

米の先物取引が始まった。世界の商品の先物取引の始まりは日本と言われ、それは大阪の堂島の米取引であったらしい。尤も、この時代の米の先物取引は実質的には貨幣経済であったにも拘らず、給与を米で支給されていた武士階級を救済する目的と思われ、決して庶民に対する米価の安定のために機能したとは思われない。実際、飢饉などに米の買占めがなされ、民衆の一揆が起きたことは歴史的な事実である。今回密かに米の先物取引を窺っていた輩が福島原発事故の放射能汚染を奇禍として再開した米の先物取引は動機が火事場泥棒みたいで将来に良い結果を生むのが懸念される。世界経済は不安定になり、然も過剰流動性のドルが投機目的で跳梁跋扈している時に米の先物取引がどのような結果をもたらすかは自明である。政治家も役人も、馬鹿な学者から日本は先物取引では昔は世界の先端を走っていたという事を聞かされて日本を元気の象徴にするために再開をしたかったのではないかと推測する。勿論、日本の農業が生き残るために米の先物取引を導入し、生産と供給において価格の安定化を図るなどの大義名分の趣旨は大上段に掲げられているのであろうが、国民にとっては今後米は高いものになる可能性は否定できない。米の買占めなどに対する罰則はどうなっているのかと考えたが、今の政治家や役人に国民の事を考える輩がいないことを考えると指摘するまでもないだろう。日本は何時の時代でも戦前の金解禁の様に後手に回った政策が多いが、世界経済が不安定になってきている最中に米の先物取引はリスクが高いと予測する。私の予測があたらない事を祈るだけだ。

素晴らしき仲間

昨日、上野精養軒でお祝いパーティが開かれた。パーティの趣旨は、茨城県のゴルフ場のメンバーの一人がクラブの公式競技のシニア選手権のチャンピオンになった事と同時にその後行なわれた矢張りクラブの公式競技のクラブ選手権決勝トーナメントで成し遂げたホールインワンを祝う会であった。主役のMさんとは同じゴルフ場のメンバーとして25年以上の交遊がある。Mさんと初めてラウンドしたのはクラブの公式競技である理事長杯の予選であった。この時には私はハンデ17で参加したが、Mさんは確か既にハンデ7か6であったと記憶している。体は小柄であったが、飛ばし屋で綺麗なスイングには感嘆し、憧れのゴルファーであった。予選会では我々の組は北コースからスタートし、次に中コース、最後に南コースと1日で27Hランドするものであった。Mさん以外の2人もAクラスで、私だけがBクラスであった。又、初めての理事長杯予選会出場でもあり、かなり緊張を強いられた記憶がある。しかし、最初の9ホールはアプローチが決まり且つパターが良く入り、私としては上出来の41で上がった。Mさんと他の二人は一番ハンデが多い私のゴルフにリズムを狂わせたのか私よりスコアが良くなかった。クラブハウスに戻る時にMさんが他のシングルからスコアの事を聞かれた時にうちの組はハンドが逆だよと自虐的に答えたのが印象的であった。勿論、私がスコアが良かったのは最初の9ホールだけで、次の9ホールから馬脚を現して3人の中で一番悪いスコアとなったのである。それ以来、機会があればゴルフに誘われてラウンドしたが、教えても上手くならない私のゴルフにMさんから愛想を付かされた。今回のMさんの祝賀会には往年のシングルが多く参加した。お互いに才能を認め合った人達で、クラブチャンピオン、歴代の理事長杯優勝者、歴代のシニアチャンピオンが勢揃いしたパーティとなった。本来なら、シングルハンデになれなかった私は参加資格がないのであるが、恥ずかしながら仲間から名誉シングルとして彼等と同等に扱いを受けている。しかし、今回の祝賀会に参加してゴルフの仲間の素晴らしさが改めて感じた。ゴルフの仲間は時には競合相手となりながら相手の優勝を心からお祝いしてくれる。今年のシニア杯でMさんと優勝を争ったIさんも茨城から参加してくれた。夏の色々な行事の最中、地域の役員でもありながら無理して祝賀会に参加してくれたのには頭が下がる。私は最近はクラブの月例競技に参加しなくなったので、クラブの会員達とは皆久し振りにお会いした。それでも時間の経過を感じさせない位に自然に皆から声を掛けられた。なお、Mさんの実家はスカイツリータワーの近くなので上野浅草方面は地元なのだが、精養軒は彼が結婚式を挙げた思い出の場所であることも今回知った。結婚式の写真も置いてあり、頭が薄くなった現在の彼から想像できない位ジャニーズ系の美男子の姿が写っていた。Mさんのファミリーも勢揃いし、賑やかな宴となり、Mさんの幸せそうな顔がひときわ輝いていた。宴の最中にゴルフ仲間の司会の方が、ひと言述べた件ー家族の理解があってこそのゴルフであり、茲に出席した皆さんは家族に感謝することが必要ーであった。長いゴルフ人生には様々な事があり、10年間ゴルフを止めていたと話をしたメンバーもいた。しかし、何時でも仲間として受け入れ、お祝いには自分の事の様に喜んでくれるゴルフ仲間は人生において素晴らしい財産であると思う。何時の間にか皆年を取ったが集れば子供の様にゴルフ話に花が咲く。素晴らしき仲間に乾杯!

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