欧米諸国のイラン攻撃が迫ってきているのか!

欧米の経済危機の報道と相俟って欧米諸国から独裁政治国家と名指しされている国々が倒れたり混乱している。ICTなどの情報技術がアラブの春など民衆の蜂起の原因と言っているが、シリアとリビアで異なった現象が起きている。シリアの様に資源がない国には欧米諸国は武器等を供給するなどの支援を行わないが、リビアには人まで送って支援している。勿論、欧米諸国はリビアから原油を輸入しているので、内紛が続くと経済がより悪化するので沈静に手を貸したと言う大義名分はある。然し、米国のイラク戦争が捏造した情報で開始された様に、真実は別な所にあると見るのが常識だ。欧米の経済危機と資源争奪戦争とが平行して起きていると見るのは穿ちすぎだろうか。昔から経済危機を乗り切るのは戦争が一番効果的と言われている。米国の9.11事件も未だにCIA関与説が消えないのも、イラク戦争は9.11によって引き起こされたもので、その背景には米国のITブーム崩壊の不況期に入っていたからである。その様な視点で見ると、次のターゲットはイランであることは間違いない。今朝のNHKニュースで野田政権は欧米に追随してイランに対して経済制裁を強化したことを報道していた。これにより、野田総理のスタンスが見えたのだが、野田が公務員の息子、然も自衛官の息子であることが米国追従政治になり、今後は中国と軋轢を生む可能性が高いことを予想される。日本の間違いは明治維新後にロシアと戦うために英国と同盟を結び植民地主義政策を進めたからに他ならない。日清戦争後、日本が中国と手を結んで中国の近代化に協力したならば全く別な日本社会が存在していたと思われる。日露戦争に戦時国債を購入して資金を出したのはユダヤ人であったが、購入したのはロシア内に生存していた500万人のユダヤ人がロシア帝国の圧制から解放したい一念からであったことが現代になり分かった。マスメディアも金融もユダヤ人が支配している状況は現代でも変わらない。尤も、エジプトの様にイスラエル国家に対してプラスに働かない動きもあるが、欧米政治が関与しているので、それも織り込み済みかもしれない。過去の歴史から見れば、イスラエルを脅かすイランの存在は看過できないと思われるので、イランの原子力開発に難癖を付けて戦争を仕掛ける可能性は高いのである。然も、欧米諸国は戦争をしたくて獲物を探し求めている。野田総理は父親に勧められて政治家の道を目指したと述べているが、父親が自衛隊でどの様な職務についていたか一切報道されていないことに疑問を感じる。穿った見方をすれば必要以上に米国に協力する自衛官であったならば、その息子の野田総理も自ずからその道が正しいと信じて突き進むかもしれない。消費税値上げの一直線、TPP参加問題、今回のイラン経済制裁強化と見てくると、米国は野田総理を親密なパートナーとして機密情報を提供する代わりに、日本のコントロールを強める可能性がある。もし、現防衛大臣が辞職し、次の防衛大臣に誰を就任させるかで推測が当っているかどうか分かる。その観点から言えば、大阪市長選の橋下攻撃の主体は米国であったと思われる。橋下大阪市長の動きは米国にとっては日本支配において目の上のタンコブと言えそうだ。荒唐無稽と言われそうだが、ひとつ言えるのは欧米諸国のイラン攻撃が迫っていることだ。欧州のソブリン危機ばかりに気を取られていると間違った見方をしてしまうので要注意だ。

「Beフラット」を読んで

30台の若手女流作家「中村安希」の書いたノンフィクション"Beフラット"を読んだ。日経ビジネスの誌面で採り上げていたので、興味が湧いて週末に住まい近くの書店を覗いたが置かれてなく、アマゾンで購入するしかないのかと考えていたら隣駅の駅ビル内にある書店で1冊だけ置かれていたのを見つけて購入した。本の内容は日本の若手国会議員、世襲政治家でない者を対象にインタビューしたものだが、単なるインタビューの記載ではなく、作家の留学体験や帰国後の派遣社員の体験、そして海外諸国訪問の体験を交えながらの国会議員の考え方に言及したものであった。著者の中村安希は高校を卒業後米国の大学に留学し、卒業後3年間米国で働いて帰国し、その後は派遣社員として色々な体験を積んでいる変わった経歴の女性だ。彼女は当然に米国社会の良い面と悪い面を見てきている。帰国後の派遣社員として働いて日本社会の酷さも知った。そして海外諸国を歩いて多くの国で日本の評価も体験した。この様な体験の持ち主の作家が若手国会議員18人にインタビューして感じた日本の政治の印象は私が想像したことと同じであった。少数の議員を除けば殆どの議員は通常の社会ではうだつの上がらない連中が政治家になっていたと言う現実だ。この本を読むと日本の政治は変わらないと言う思いを強くした。実社会の経験が少ない者が机上の理論を唱えている姿にはあきれる他ない。その様な者が国民が国家に甘えているとか、耐える精神が欠如しているとか非難する自体に呆れる。この本の中に実名で登場している政治家は評価できるとしても「良貨を悪貨が駆逐する」と言う諺を思い浮かべると日本の将来は暗い。著者は特に最初から政治家を目指し政経塾などに学んで政治家になった人物に対して批判的であり、少なくても政治家として志すなら実社会を経験する必要があると書いた場面である。私も同感であるが、その観点から言えば、実社会経験のない現在の野田総理は最悪になりかねない。尤も、官僚にとっては洗脳出来やすいので好都合であろう。官僚の催眠術に掛かった様に行政改革など無視して消費税の増税一直線であり、国民の議論など無視したTPP参加の決定など単細胞の理由が理解できる。みんなの党の若手議員が消費税の増税でフラットな社会造りを唱えているが、理論は正しくても行政改革や予算の仕組みを変える発想がなければ、逆に財務官僚に利用されるだけであろうと思われた。何れにしても実名で登場した国会議員達は人物に優れていると思われるので、政治に失望しないで頑張って欲しいと思う。然し、著者の見た政治家は若手ばかりでなく、中高年の政治家の殆どが実社会では通用しない人物が国会議員であることに敷衍するとこの国の将来に不安が起きる。特に小選挙区制度になって国会議員の質が落ちたと思われるので、国民は最悪の選択を行ったと考えざるを得ない。国民は議員削減と同時に「選ばない権利」を主張し、選挙制度の改革を国会に求める必要がある。

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