村上サガンの著作「ヴィオロンの妻(真実の記録)」他について

ネット作家としてデビューした村上さんがリアルの出版をしたとは驚いた。タブレットにLINEのアプリをダウンロードしたら、直ぐに村上さんからタイムラインで出版本の贈呈で連絡がきた。長崎を旅行中なので出版社から送らせるとのことであった。

ペンネームの村上サガンは、村上春樹とフランソワーズ・サガンに由来している。村上春樹は彼の大学の先輩でもあり、"ノルウェイの森"に関しては、大学時代の思い出と重なり合うのか、"僕のノルウェイの森"も出版予定と聞いている。 村上サガン.jpg

村上さんとは彼とバンドを組んでいた広告マンの知人から紹介されたのが出会いだ。

腕の良いM弁護士を紹介したのが縁と、村上さんがIT業界で活躍していたことと相まって互いに協力関係を築いてきた。彼が今住んでいる池袋のマンションの購入に際してはコンサルティングを依頼された。

この時に、美人の奥さんとお会いし、旧姓が私と同じであり、音大での音楽家であることもお聞きした。

村上さんは九州の福岡に生まれた九州男児だが、外見的にも内面的にも見えない方で、逆に物静かな人柄であった。しかし、村上さんには「ヴィオロンの妻」を書かなければならなかった出来事が結婚16年目から始まり、最後は奥さんが難病に罹り、50歳の若さで逝った悲しみに見舞われた。村上さんの先祖は黒田藩に仕えた重臣で、殿様から名前を頂いた事を聞いている。黒田藩と言えば、昨年にNHKの大河ドラマにもなった家柄だ。秀吉とともに天下取りで戦に明け暮れた藩なので、村上さんの先祖も勇猛だったと思われる。

本の贈呈後に村上さんとの付き合いを思い出していたのだが、ハタと気が付いたのは村上さんと一度も酒を酌み交わしたことがない珍しさだった。私は親しい人とは必ず酒を飲んでいるのに不思議に思ったが、改めて「ヴィオロンの妻」を読んで理解した。自叙伝とも言える「ヴィオロンの妻」は奥さんに対する鎮魂歌でもあり、自省の本でもある。夫婦とは何だろうと考えさせられる本だ。

もう1冊の「恋愛映画を話そうよ」は村上さんの博学を知る機会となった。恋愛映画1500本から選んだ映画の解説と感想は筆舌に尽くしがたい。しかし、「ヴィオロンの妻」を読んで「恋愛映画を話そうよ」を読むと人間について考えさせられる。

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