ゴルフビジネス

私がゴルフビジネスに本格的取り組んだのはバブル経済崩壊後であった。㈱東拓企画一級建築士事務所の二代目社長として活動していた時に先代社長が関わったゴルフ場時代の人脈の縁であった。設計事務所としてはゴルフ場のクラブハウスの設計に関わったが、レジャー屋さんが開発する仕事の設計料は現金半分で残りは会員権で支払われた。ゴルフ場の用地買収が上手く運び完成すれば、会員権の価値が上がり儲けが増えたが、多くは用地買収でとん挫し、会員権は紙切れになった。一方、ゴルフ場の用地買収のビジネスは成功報酬であり、不動産の地上げだったので此方の方はマイナスにはならなかった。先代社長にとってはゴルフビジネスはリスクの多いものと理解していたらしく、積極的には拘わらなかった。ブログで急にゴルフビジネスに言及したのは、先代社長からアドバイスを頂いた会員権業者の宝ゴルフサービスの糟井会長が逝去されたことをご子息から告げられたからだ。私のゴルフビジネスは不良債権化したゴルフ場のデューデリジェンスであったが、スタッフには元ゴルフ場の支配人であった方もいたので、ゴルフ場のオペレーションも出来た。更に、名門コースのグリーンキーパーン経験者の方にも協力を得ていたので、コース管理も低価格で引き受けることが出来た。1997年にゴルフ場のデューデリジェンスのチームを結成し、当初は外資系から依頼を受けた会計コンサルティング会社の仕事であった。開発に数百億円掛けたゴルフ場がキャッシュフローで評価を算出すると数億円と言う金額になるのは悲惨であった。日本のゴルフ場は会員権ビジネスで成り立つシステムであったのが嫌になるほど痛感した。バブル経済崩壊後は多くの金融機関が多くのゴルフ場に融資し大部分が不良債権化していた。ゴルフ場はビルやマンションと違いオペレーションによっては追加の資金が必要であり、更に多額の預り金を有していたので経営支援の対象に成り得なかった。この為、不良債権処理の不動産のバルクセールでただ同然で外資系投資会社に多くのゴルフ場に対する債権が移った。外資系投資会社もゴルフ場に関しては債権処理に関して良い方法が出なかったが、その後に民事再生法の成立で多額の預託金を消滅することが認められたので、ゴルフ場の再生に向けて動き出した。この動きに相俟ってゴルフ場のデェーデリジェンスの仕事も急増し、現地調査を行わない机上の調査を含めると北海道から九州まで数十か所のゴルフ場のエンジニアリングレポートなどを作成した。キャッシュフローで不動産ンの価値を評価する手法がゴルフ場にも採用され、会員権の価値を等閑にしたことが今日のゴルフ場経営に悪影響を及ぼしている。勿論、バブル経済時代以降にゴルフ場を運営している人達がゴルフ場を箱庭の様なメンテナンスを常識化したことと立派過ぎるクラブハウスも経費面で問題が起きていた。何れにしても、人も物も一度贅沢をすると容易に戻れないと言う現実はゴルフ場経営には厳しかった。旅館ビジネスと同じで団体や企業接待の利用から個人利用に変わったのに切り替えが難しい業界でもあった。それにしても、ゴルフ場と会員権が表裏一体であることに気が付いていれば現在のゴルフ場ビジネスは資産価値を失わなかったと思われてならない。糟井会長の逝去に改めて考えた次第。合掌

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