不動産仲介業の未来

NY在住の知人から日本に居るご子息が不動産管理のプラットフォームの立ち上げに関係しているメールが入り、私に意見が聞きたいと言うものであった。今流行りの直接業者とユーザーを繋ぐプラットフォームだが、登録業者の与信管理や修繕工事のチェックをどうするのか気になった。その様な中で不動産仲介業にもプラットフォームの構築が進んでおり、既存の仲介業者を除いて取引コストを安くすることを謳い文句にしている。このプラットフォームで評価したのは、物件の室内にAIセンサーロボットを配置し、「騒音」や「日照」について環境データが取れることだ。不動産業者として物件を視察する際には騒音と日照が気になるので何度か現地に赴いたものだが、AIセンサーロボットが代行してくれるので買い手や借主は現地に何度も足を運ぶ必要がなくなる。更に、ロボットにカメラをつけて室内を見ることが出来ることも可能としている。今でも物件にWEBカメラを設置して室内を遠隔地から見ることが出来るサービスがある。借り手や書い手は時間が取れる時に物件内を視察できるので相当に便利と言える。物件の内覧に関しては仲介業者が不要と言えるが、残るは物件自体の調査と言える。重要事項に記載する事項に関してはデータ化出来るのはAIによって可能と思われるが、想像力が必要な事項に関しては当面は人の力に依存するしかないと思われる。AIに関しては専門分野の単独の問題は可能だが、総合的なAIの出現の目途はたっていない。この為、現在では、それぞれの専門的なAIを複数設置して統合的な活用を模索している。何れにしても仲介業務の多くが人の手から離れると思われるが、不動産仲介業務がなくなるかどうかはデジタル社会で育った世代が必要と考えるかと思われる。

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