東京都は高齢化社会に向けて従来の財政を変えて臨む必要が出てくるのに、選挙選の主体は国政の問題である脱原発に置き換えられた。今更ながら、マスメディアに期待することはないが、それでも東京都知事選挙に関しては、立候補者は脱原発ではなく都民の生活に関しての政策を唱えるべきだと報道するのが義務と思われる。東京オリンピック誘致成功で日本は1960年代に遡り、再び高度経済成長で日本はバラ色に成るようなインチキ報道が多い。その様な中で、猪瀬前知事が借入金疑惑で任期を3年も残して都知事選挙になった訳だが、今回の都知事選の候補者を見る限り、都民の一人としては情けなくなった。日本がダメになった理由は国民が選挙で知名人に投票することになり、能力や人格よりTVなどマスメディアの露出率に負う事になったからである。今回の都知事選は一見するとお笑い出身などのタレント候補がでなく政策立案能力や統治能力が高いと思われる立候補者が出たと思われるが、実際には美濃部時代のイデオロギー選挙に近いものであることに気が付く。美濃部時代は最悪な東京都政であったが、今回の立候補者を見る限り、その時代と五十歩百歩と思われて仕方がない。
特に、元首相の細川護煕は最悪だ。熊本県知事時代の実績を引き下げて国政に参画し首相までなったが、困難な局面を迎えると簡単に投げ出してしまった。熊本県の規模で成功したから都政でも遣れると考えたのだろうが、熊本県と東京都では財政規模が違うし、カナダ国レベルの国政に匹敵する都政に関してダメなのは失格の烙印を押された首相経験で十分証明されている。細川の母型の爺さんは戦前に首相を務めた近衛文麿だ。近衛文麿が首相にならなければ日本が日中戦争に深入りせずに太平洋戦争にもならなかった可能性があった。その様な悪いDNAを持った細川に都政など委ねるべきではない。
次の最悪な候補は自衛隊の航空幕僚長を途中で辞任した田母神俊雄だ。自衛隊時代に公私混同を平気で行った人物であり、悪いことにアパホテルとべったりだ。更に、田母神には石原慎太郎が都政の利権を維持するために応援しているなど絶対に当選させてはならない候補者だ。然も、沖縄の少女が米兵に強姦された時には米兵の擁護に回り、少女を売春婦呼ばわりした。午前4時に市中を徘徊する少女が売春婦なら東京には何十万人の売春婦がいることになる。世界でも有数の治安が良い国なので、午前4時に歩いていても強姦されることはないのが日本だ。田母神は米国に尻尾を振る売国奴だ。
脱原発を掲げる宇都宮候補に関しては都政をダメにした美濃部元都知事と同じ匂いがする。過度のイデオロギーや思想信条を持った政治家は現代ではマイナスだ。人間的には良くても首長として政治を行うのに必要な能力は偏った思想信条がなく、未来を見据えた統治能力を有した人物だ。この点から言えば、宇都宮候補は都知事には相応しくはない。美濃部都政の再現など二度と御免だ。
この様に有力候補を見てゆくと現時点では舛添候補が無難と言えるのだが、下馬評では舛添候補は事情があって都知事は出馬しないと見られていたことが引っ掛かる。過去の離党問題で自民党の支持を得られないのが下馬評ならば問題ないが、知事に当選して猪瀬の様に任期途中で降板では都民は浮かばれない。
何れにしても都政を任せるには問題がある候補者ばかりであり、今回の選挙程期待できない候補者ばかりなのは、選挙にはお金がかかることに尽きると思われる。政党助成金でなく、選挙に必要な資金を候補者に提供する政治システムにしなければ選びたい人物が政治に参加することは難しいのが現実だ。今回の都知事選で政治を良くし、選びたい人物が選挙に出るシステム作りが重要と改めて考えた。