インバウンドによる宿泊施設不足は本当か!!

昨日、都心で外人旅行客を対象にした宿泊施設を運営する経営者の方と話をしたら政府の民泊まで必要とする発表と現場とは違う事を指摘していた。

私は矢張りそうかと思った。政府が民泊はを言い出した時から民泊の本当の狙いは空き家対策であり、インバウンドはそれを国民に促すための理由づけと推測していたからだ。勿論、日本は資本主義の競争社会だから全部良くなるとか全部悪くなるわけではなく、立地やアイデアで差別化を図れば供給過剰になっても問題はない。政府としては、将来的な需要予測に基づいて不足を指摘しているのだろうから単純に考えた国民が馬鹿となる理屈だ。

何れにしても、低成長経済になった先進国では住宅など不動産需要を起すことで景気動向が左右されるので、少々の過大予測は許されると思ってるのだろう。ドルが実体経済を上回り、今や3倍もの資金が世界中に飛び交っている時代なので、何かを創造しないと経済は成り立たない。有名経済学者が破壊と創造を提唱したが、本当の意味は破綻と処理なのではないかと思われる。破綻した資産を安く買い叩いて収益を上げる構造だ。

日本は鎖国時代に同様な経済を経験していることに気が付いた。内需でしか動かせない経済なので、最後に誰がババを引くかの騙しの取引ゲームだ。正に、京都経済はその仕組みで動いていた。現代において京都生まれの企業が健闘している素地は近代以前の商業の習慣から生まれてるのかもしれない。

余り人を馬鹿にしたような議論を進めると批判が大きいので、冗談はさておき、日本人は新聞を情報源として動く国民なので、一斉に同じベクトルで動くのでリスクが大きいと認識する必要がある。以前のブログで北海道の知人の和尚の年賀状の文面を書いたことがあるが、それには「正しいことは、字を分解すると、一度止まることを意味する」ことを指摘していた。肝に銘じる必要がある。

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