ガーシー参議院議員に対する当選後に議会に一度も出席しない問題に対する処分で驚くのは今回の様な馬鹿なことに対する規定がないということである。当選後には当然に報酬や各種手当も支給が成されていると推測するが、議会の開催期間中に一度も出席しないでそれが可能なのは常識的に見て可笑しいと思われる。しかし、欠席に関しては議会事務局に理由を書いて書類を提出必要があると思うのだが、マスコミもその様な事に対して報道していないので、その有無も分からない。議員に関する法律が幾ら古くても欠席に対して理由書を提出する必要があると思われるが、如何なる理由でも提出すれば良いとのことになると血税である報酬支給を働かない者に対しても行うことになってしまう。病気であっても短期に回復の見込みがないならば辞職すべきであるが、それも議員に対する法律が良識を前提としているならばやる術がないということになる。参議院の懲罰委員会では議会に出席しない者に対しては直ぐに対応する方法がない様で、取り合えず国会に出席し釈明を求める決議を行った様だ。次の段階として議会に出席して釈明しないならば次には除名処分となるのかもしれないが、国民からすれば茶番としか見えない。厳しくすると自分が不利になるので行わない様な人達を国会議員として当選させている国民は馬鹿と言わざるを得ない。ガーシーは逮捕を怖がって帰国しないとの報道もあるが、国会開催中は不逮捕特権があるので、少なくても国会開催中には帰国できる筈だ。それでも帰国しないのは別な理由があると考えられるので、本来ならば厳しく処分を行うべきであり、暫定措置として報酬等の支給停止を行うのが当然である。懲罰委員長が鈴木宗男であったが、ロシアと手を組んで北方の漁業利権を貪っている輩では懲罰の資格もないだろう。然し乍ら、ガーシー問題は今年の地方選挙に大きな問題を引き起こした様だ。それは多くのユーチューバーが地方選挙に立候補していることだ。選挙に出ること自体は問題ではなく、当選後にガーシーの様に活動を何もしないで報酬等を得ることになる懸念だ。もっとも、多くのユーチューバーの立候補はユーチューバーの登録数を増やす売名行為にある様だ。世界は民主主義と専制主義の戦いとの構図だが、情報化時代で見識が疑われる連中が選挙に立候補して当選して来るならば、民主主義も前途は危ういかもしれない。情報化の時代になって思うことは思慮深い人達は存在価値が低くなり、笑いを誘うな様な奇妙奇天烈な人が注目を浴びて来ている。創造的な破壊がなければ経済は成長しないので、新規事業を生み出すのにアート思考やSTEAM教育の必要性まで求められているが、一番大事な哲学が抜けている様な気がする。今後はAIは人の思考の補助的な役割を持ち、ギリシャ以降停滞していた人の頭脳に刺激を与えてくれるようなので、情報化時代に生きる哲学の出現を期待したい。