デフレ社会だと全てが安くなって当然的な風潮が出てくるが、不動産などは固定資産税などが異なるので先ず立地による差があり、更に施設の設備やサービスによって差を付けるのは当たり前なので、貸す側は差別化を明確にするためには入居前にテナント側にそれらの説明を充分に行なうべきと考える。日本社会は農耕民族のため誰もが同じ行動をすることをムラ社会が要求してきたために学校教育から無意識に訓練されてきているが、今日的な社会では価値観の多様化の中でサービス提供を行なう必要があり、貸ビル・貸マンション業でも社会に「サービスの質による差」を認知させることが重要と思える。もちろん、テナントの多数は理解している事だが、土地が下がれば賃料も当然下がるなどと言う事は取得価格から言えば間違った考えである。しかし、多くの者が不良債権によって取得した建物と償却中の建物の区別が付かないので、現場では混乱が生じている。これからの社会は従来と異なりグローバル経済化のマネーゲームによる経済の混乱が短期的に繰り替えされると思われるので、賃料設定などに関しては差別化を前提にサービス内容を決定することでデフレ社会を克服することが必要と考える。
火山の冬
火山の冬とは火山灰や霧状の硫酸が太陽光を遮り温度を低下させる減少とのことだが、アイスランドの大噴火の影響が天候不順の形で世界中に影響が出そうだ。少なくても今年は天候不順に悩まされ、最も影響を受けるのは野菜などの栽培不調による価格の上昇だが、衣料品なども天候不順で買い控えが出そうだ。金融危機が峠を越えたと思ったら今度は火山の大噴火によって経済の影響を受けることになるとは「泣きっ面に蜂」と言った表現が相応しい。ITによるグローバル化が世界の経済成長のスピードを速めたが、世の中良い事ばかりでない譬えは生きている様だ。もちろん、今回の様な火山の大爆発は古代より何度も起きて地球上の生物に影響を与えてきたわけだが、凡人の私としてはこの減少が経済に吉と出るか蛇とでるかが気になるところである。お金儲けに長けた輩は既に商品相場の先物取引で買い注文を出しているのであろうが、情報化の時代では昔の様に時間差や歴史で大金を儲ける機会が少ないと思われる。しかし、今回の火山の影響でアジア経済成長の恩恵で持ち直してきた日本企業の業績が再度悪化したりすれば、「火山の冬」が「経済の冬」に成りかねないので困った事ではある。
現実的な解決を優先して先送りした関西新空港と伊丹空港の問題
大阪府の橋下知事と前原国土交通省大臣とが、伊丹空港廃止問題を関西新空港と伊丹空港を持ち株会社で統合し伊丹空港の廃止問題に関しては将来のリニア開通を絡めた先送りで解決を図った。この解決は一見すると良く知恵を絞った様に見えるが、本質的な問題は何も変わっていない事に気が付く。橋下知事の目先の財政負担問題を解決すれば良しの態度はやはり弁護士出身政治家の欠点である長期的視野に欠けた政治家としての限界と思える。橋下知事が大阪府と大阪市を合併させて行政の無駄をなくす姿勢に対しては敬服するが、今回の関西新空港と伊丹空港の持ち株会社による統合は、関西新空港の土木的欠陥を隠す以外の何物でもない事に気が付くべきである。然も、将来的にはこの持ち株会社を民間に売却する案も公表しているが、関西新空港の現状維持に多額の金を要するのを考えると全くナンセンスと言わざるを得ない。特に、東海JRが打ち出しているリニア計画を鵜呑みにした伊丹空港廃止などは滑稽としか言いようがない。前原大臣の周りには胡散臭い助言者がいるとは思っていたが、私欲でインチキ投資ファンドを立ち上げている輩がブレーンでは政治家として先が思い遣られる。前横浜市長の中田宏と言い、前原国土交通大臣の様な姑息な人物を育てた松下政経塾を思うとあの世で松下幸之助も松下政経塾を創設した事を後悔しているのではと推測する。偉大と言われる経営者が造った塾に出入りしている輩は胡散臭い人物が多いが、そう言えばJAL再建を引き受けた京セラの稲盛氏も塾を持っている。
遠い親戚より近くの他人
標題の見本みたいな事例が私の周辺に存在している。高齢化が進んだ小子化の社会にあって考えさせられるのは「遠い親戚より近くの他人」の故事である。政治に期待できない庶民が作り出した知恵かもしれないが、古い時代には共同社会で他人同士が助け合って生きてきた。それが経済成長や欧米の個人主義の浸透で共同体社会はプライバシーなどから希薄化が進み、更に個人情報制度などによって他人同士が親戚の様な付き合いをすることは難しくなった。私の義母が東京近郊の街に一人で住んでいるが、その生活は他人によって支えられているのである。誤解のないように説明を加えると、息子二人が義母を引き取らないために一人で生活をしているのではなくその逆である。息子達は高齢化した母を一人で生活させておく訳には行かないと同居を進めているのだが、義母が一人暮らしの気ままな生活を優先しているのである。高齢化した親に関しては子供がいれば同居となるのだが、子供に世話になれば居候となり、生活には遠慮が出てしまう。仕方ないと言えばそれまでだが、苦労して子供を育て更に教育まで行いながら余生を息子夫婦や孫に遠慮して生活する様な現代社会は理不尽と思える。義母の場合は偶然が重なって今の一人暮らしの環境が育まれたのだが、他の人が参考になると思えるので書いて見たい。今の家は元々は借家でしたが、その後地主から土地を購入して家を建てたのである。このため、このエリアには何件かの借家が存在していたが、現在は地主から土地を買った人と借家のままの人とが混在したエリアに変わった。実は東北地方から出てきて青果市場に勤務していた夫婦がそのエリアの借家に住んでおり、その後2人の男の子が誕生したのだが、亡義父が名付け親の様な関係となり、その家族(Kさん)と親戚の様な交流が開始されたのである。その後長い年月が経過し、妻の実家は義母一人になったのでKさんの長男が下宿する様になった次第である。Kさんの子供達は生まれた時から義母が祖母の様な存在であったので血縁関係はないが他人とは思えないほどの間柄となった。祖母が急病の時などは背負って近くの医院に運んでくれたり、休日にはドライブに連れて行ってくれたりしている。義母にも孫は何人かいるのだが、一緒に住んでいた訳ではないので、殆んど寄り付かないのが現実である。勿論、全て良い事ばかりではないが、少なくても義母が子供家族との同居で遠慮している生活ではなく、近くの他人のお陰で元気で生きがいを持って一人で生活している姿を見ると幸福とは何かを思わざるを得ない。現代において孤独な高齢者が不安な生活を送っている姿を見ると、義母の様な近くの他人との交わりの大事な事を痛感する。欧米主義の個人主義ではなく、他人を包含してのアジアの大家族主義が人生の楽園を造るんではないかと思える。
新党乱立の中で大阪府橋下知事の「大阪府維新の会」を評価する
今の新党騒ぎなど権力亡者の類で真に国民のためになる新党など皆無だが、大阪府の橋下知事が掲げる「大阪府と大阪市を統合して大阪都にする」ための「大阪府維新の会」は評価に値すると思われる。大阪府と大阪市の行政を知る人ならば行政の多くの無駄が分かると思う。この合併は、議員数と府と市の職員の大幅削減による経費節減効果もあるが、現行の行政組織を情報化社会に即した行政サービスの仕組みに大きく変える可能性を持っている。もちろん、橋下知事は弁護士出身のため偏った知識で判断している面もあり、全部が全部賛成できるものではないが、インフレ経済下で麻痺した地方行政の財政の建て直しには有効と見られる。日本社会の中でいちばん行政を信用していない大阪府で橋下知事の様な人材が現れて地方行政の改革が始まったのは面白い。今の議員や公務員は地方も国も国民が税金を支払うのは当たり前の感覚だが、国民からすれば議員や公務員を喰わせる為に税金を支払っているのではない。橋下知事の行動は正にその点を改めようとしているのだが、他の新党などは国民に対して課税強化で解決することばかりを強調しており、従来の国民を食い物にしている連中と何等変わらない。大阪府の改革のウエーブが全国に波及する事を期待したい。
学校の副担任制度の導入
心眼を持つ
現代社会の情報の氾濫の中にあって心眼を持つこと必要であると思う。新聞の記事ひとつとっても誰が何の意図を持って記者に書かせたのかを読み取れなければ新聞を読むことは害になるだけである。知人に日本の新聞は判断を間違うからと読まない方がおり、彼は専ら海外の新聞を読んでいる。勿論、海外の新聞も意図を持って編集されているので基本的には変わらないと思うが、日本のマスコミは酷すぎると言う事であろう。中国は共産党一党支配で報道に制限を加えているのが誰にも分かるから良いが、日本や欧米諸国などの法治国家では報道の自由が許されているので中国の様な事はないと多くの人が思っていることが問題なのである。尤も、マスコミが流すニュースは論説でもない限り時間に追われて検証する暇がないので間違いが多いのは当然である。このため、心眼を持つ事が如何に大事かである。多くの人とお会いして驚くのは殆んどの方が新聞・TVで流した内容をそのまま信じて話すことである。相当に社会的の地位が高い人でも同様である。米国が日本のマスコミを通して世論を誘導してコントロールしていると言う話を聞いたことがあるが、普天間基地移設問題などの報道を見ると正にはその裏づけが取れた思いがする。この様に書くと被害妄想の類と非難する人が出てくると思われるが、記事を書いた本人さえも分からない位に海外の情報機関は巧妙だということである。況して、今日のマスコミに従事する人達には愛国心がある人物が少ないと思われるので尚更である。そう言えば、平成ミニバブルの頃は電車で若い男女が日経を読んでた姿を見かけたが、最近は少なくなった様な気がする。先人の言葉に「書物に書かれた事を全て信じるなら読まないより害となる」があるが、正に新聞報道にも言えることである。
今は地方自冶体が面白い
物件キャッチボールの不動産リート
日本経済の低迷は創造力を貧困にする教育制度にあり
全くナンセンスな日本と新興国との比較
与謝野・平沼の新党は高齢者を代弁する政党となれ
自民党執行部に若い人を起用しろと言って受け入れらずに党を割った与謝野議員だが、与謝野・平沼新党の発足を見ると、正に高齢者党に相応しい陣容である。良く考えると高齢者が増加する中で高齢者を代弁する政党がないことに気づいた。選挙民は自分達の考えを代弁する政党を選ぶ儀式なのだから高齢者の意見を政策に反映してくれる候補者は高齢者ではないかと考える。若い人に高齢者の問題が理解できるとは思えないし、今は鎖国後の明治維新ではないのだから全て若い人に託せば良いと言う考え方がそもそも間違っている。与謝野・平沼新党も若い人に媚びず、自分達が培った経験と知識をフルに活用して新しい日本を造る気概を持って欲しい。逆に、50才以上の候補者しか擁立しない政党でも良いと考える。若いから全てが良いなどは幻想である。特に、経済成長を遂げた後の世代の教育を受けた人達は政治家の適性を持っている人は少ないと思える。もちろん、利権三昧の高齢な政治家や候補者を指して高齢者政党を造れと言っている訳ではない。高齢者でも若い人が適わない頭脳と斬新な考え方を持っている人はいるのである。高齢者が全て時代遅れの考え方を持っていると決め付けるのは間違っているし、その反対に若い人でも保守的な考え方であれば期待できるわけがないからである。TVや新聞では明治維新期を殊更取り上げて社会を鼓舞しているが、あの世代と今の若い世代は似て非なる存在と気づかないと日本の先行きは悲観的に成る。
閑話休題
不動産の仲介や開発などで多くの人達とお会いしたが、初めてお会いする人を判断するのに今でも役に立っているのは先代の教えです。先代も誰かから教えを受けたことかどうかは知りませんが、少なくても人生を長く生きて来ないと出ない知恵です。科学的な根拠はありませんが、顔の似た人は考え方が似ていると言う人生観です。閑話と言いながら何故今頃になってblogで書くのかといいますと、最近の出来事でその教えが蘇えったからです。その出来事とは、今後の展開の予測はつきませんが、現状ではビジネスのパートナーとして歩む方向で協議している人を観察した結果です。二人とも営業力は抜群であるが、専門家と呼ばれる人を直ぐ信用して過大な評価をしてしまう。又、セッカチであると同時に気に入らない話は聞かない。人情味があるので部下には慕われるが、結構人の好き嫌いが激しい。人間的な長所は沢山あるものの、経営者として見た場合には重要な判断に専門家の意見を聞きすぎると言う致命的な欠点を持っています。また、一度自分の中に築き上げた人の評価はどんな事があろうとも変えない。この欠点は優れた営業マンに多く、頭は良いのだが、大手会社のサラリーマンの如く専門的な知識を自ら勉強するのではなく、専門家を信頼過ぎて任せてしまうことです。若くして経営者になった人は専門家を余り信用しません。その理由については本blogでは言及せず別な機会に述べることにします。この様に書き進めてきて気が付いたが、二人に大きな違いがありました。それは一人は酒が強く毎晩晩酌を欠かさないタイプだが、もう一人は余り好きではないとのことであった。勿論、車の運転が好きな事やゴルフの腕前が違うことなど枝葉末節なパートナーとしての評価には関係ないことでの違いはあります。一番重要な事は、思考能力において似ていることなのです。そう言えば、人を褒め上げる事も上手ですが、仕事が上手く行かないと直ぐにけなす癖もあります。一人の方は他界しましたが、その方は私にとっては仲人であり、後年はビジネスパートナーであった恩人です。新たなパートナーなる人は既に私の恩人ですが、気になるのは余り性格が似ているので錯覚しそうな事です。