選挙に「お願いします」の政治家はいらない

誰も不思議と思わない選挙時の光景が続いている。マスコミさえ取り上げた事がないのは、候補者が「お願いします」と言う言葉だ。幾ら議員が職業化しているとは言え、「お願いします」はないと思う。政治家を志す人は他人のために尽くすことであり、自分のために政治家になる訳ではない筈である。それが「お願いします」は自分のための言葉であるのに誰も気づこうとはしない。私の亡父は若い頃地方の議員であったが、選挙の時に一度も「お願いします」を言った事がなかった。亡父は、村民のために身銭を使って選挙を行なうのに、何で私が村民に「お願いします」と言わなくてはならないのか。私の政策に賛同するなら村民が私に「お願いします」と言うのが道理であろうと言って決して選挙では「お願いします」とは言わなかった。今の政治家は自分のために政治家になっているのだから初めから期待するほうが間違っているのである。議員の世襲制が問題になってきたが、今更何を言うかであろう。何処の親も辛い仕事を子供に継がせないのが常識であろう。それが2世、3世議員が多いということは楽してお金も名誉も入るから議員を継承しているのである。ちなみに、私は亡父を見ていたので政治家にはならなかった。母は自分の父親も議員であったので心の中では私に期待していた様だが、私は亡父の様な清廉な地方の発展に身を捧げた政治家を落選させる住民のために議員になる考えはなかった。次元が違うかもしれないが、米国のオバマ大統領の選挙演説には「お願いします」の言葉はなかったと思われる。崇高な使命感を持った候補者には「お願いします」とは言って欲しくはない。選挙の時に「お願いします」の候補者に投票をしないことが政治を良くすることではないかと思う。
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