機能していない行政組織
農水省が農業人口の大幅減少にも拘わらず行政組織だけは温存されている事実に憤慨しているが、昨日のTV番組(TBS「夢の扉」)を見て厚生労働省の機能不全には日本経済の停滞の原因が民間にあるのではなく行政組織=官僚組織の機能麻痺にあることを理解させられた。TV番組では医療業界に注目されている「細胞シート」を取り上げていたのだが、日本での早期実用化は行政の手続きの壁で難しいので、注目してきたフランスで実用化に協力すると言う内容であった。これと同様な事が中小企業が開発した人工心臓に関してもTV番組で放送されていたが、この中小企業は日本での実用化は行政の問題で困難であるために米国に活路を求め、その結果は人工心臓の評価が出て商業化が図れたために投資を回収することが出来る様になり、企業の存続が図れたと言う内容であった。この番組を見た誰もが思った事は、企業の活動の妨げになっているのは正に行政組織と言うことである。必要なセクションに人と予算が付けられていないのは、民主党のパフォーマンスの仕分け作業で公表されない現実である。尤も、政治家などは予算の仕組みも分からない者が大半なので論じる以前の話と思われる。行政の機能不全は当然に政治家の怠慢であり、衆参合わせて800名近くの国会議員など半分以下で十分と言える。農水省や厚生労働省ばかりでなく、全ての省が同様な機能不全に陥っていると考えられるが、特に公共事業が大幅に減少している管轄の国交省などは大幅に組織と出先機関の統廃合による縮小が当然なのにその動きがない。国民を馬鹿にしてるのも程がある。この様な現実を放置しておいて消費税値上げなど言語同断なのにマスコミまでグルになって巨額な赤字国債を盾に増税路線を打ち出している。官僚と政治家の既得権益を守るために国民を欺いての増税など断固反対すべきである。