COVID-19の第三波に思う

感染と経済の両方を考慮しての舵取りは難しいのは分かるが、最悪を想定して物事を進めるのは苦手な国民と今更ながら思う。実際の問題として感染拡大すれば一般病院での対応は困難になることは承知の事実なのだが、大都市に臨時的に必要なスタッフを集めて行う専門病棟に関しての準備が出来ているのか出来ないのかも不明だ。NHKの朝の番組でCOVID-19に感染したNHKスタッフがり患した後の事で大変な思いを2日か続けて説明したが、そこには政治不在が起きており、何でも自分が遣らなくてはならい悲惨さが出ていた。このスタッフは介護要4の母親と同居していたので普通にり患した人より数倍大変だったのだが、全て民間任せの実態が浮かび上がった。財政難の状況から行政に依存せずに自立することを政治がアピールしてきたが、その自立は平常時のことであり、非常時の事ではない。常時と非常時の区別も分からない政治家と官僚が政治を行っているのでは、税金を納めるのが嫌になる。今でも改善されていないとして推定されるが、海外からの入国者に対して発熱がある場合は公共交通の利用をせずに他の手段を考えろと言っているだけで、行政側は何も対応していない。自立対応で感染が防げると誰が言ったか分からないが、第三波の拡大が止まらないのは、経済優先でGO TO トラベル・飲食を進めるのに際してそのことにより感染が拡大した時のことを何も考えていなかったことに対する憤りと思われる。都道府県の感染状況を見ると、今春の感染で苦しんだ所は第三波を大分抑えているが、軽くて済んだ所は夏以降に感染者が拡大し、沈静化の兆しがない。勿論、GO TO の対象となる観光地を有する所は、人の移動が多くなったので仕方がないが、その観光地がある所でもリスク管理の差が出ていると思われる。何れにしても、重症化の割合は欧米と比べて少ないのでパニックが起きていないが、PCR検査で拡大を防ぐ仕組みは事実上機能しなくなっており、幾らワクチン開発が進んで海外で接種を開始している方と言っても楽観視は出来ない。古来、日本は感染症などを鬼に例えて精神面での対応が主なもので、それが日本の神の存在と相俟っている。日本の神は基本的には空っぽなのだ。空っぽな存在を有難がってお参りしている。誠に稀有な民族といえる。尤も、空っぽならば後付けが可能であり、日本語と同じで結論の先延ばしが可能だ。その様に考えると、国家を信じないことが身を守る事と理解できる。

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