レンタルオフィスの行方

新型コロナ以前にWeWorkのレンタルオフィスが世界中で拡大していた。日本にも上陸しレンタルオフィスを展開している。今、WeWorkが新型コロナ後に発祥の地の米国で凋落している。日本のソフトバンクも大株主として投資している会社だが、日本においてはレンタルオフィスの歴史は長く、WeWorkのビジネスモデルに関しては日本のモデルにIT化とベンチャー企業用に入居者同士のコミュニケーションの場を設けているのが特徴的であった。それ以外には世界中に展開しているのでグローバル企業にとっては最小コストでオフィスを開設出来ることも利用者にとってはメリットであった。日本のレンタルオフィスとしてはWeWorkを参考にして各地の都市にレンタルオフィスを展開し、一か所で申し込むと他の地域のレンタルオフィスを使えるサービスが出て来ている。三井不動産や日本経済新聞などが展開している。過去の日本のレンタルオフィスはブース貸しが一般的であり、秘書サービスやポストサービスや会議室を提供し、レンタルオフィスに会社の住所を使うのを認めたものであった。山京の様に秘書サービスとポストサービスと会議室だけでブース貸しがないシステムもあった。バブル経済崩壊後には空きオフィス対策としてレンタルオフィスを計画した貸しビル業者もいた。変わり種としては、日本の行政が関わったレンタルオフィスがあり、外国の企業の進出準備を提供する場であった。高層ビルに期限付きで低価格で提供したもので、結構外国企業は利用していた記憶がある。日本ではコロナ以後はレンタルオフィスを勤務のサードパーティとして位置づけようとしている。勤務形態を①本社勤務、②テレワーク、③レンタルオフィスの3方式にすることだ。米国はモノづくりの企業が少ないために新型コロナ後はテレワークが減少せずに一挙にWeWorkのビジネスモデルが危機に陥っている。日本はまだ多くのメーカーが国内の生産を行っているので、米国とは異なり本社に出社してフェイスツーフェイスの必要性が浮上している。有名企業のホンダの"ワイガヤ"が創造的な活動に欠かせないと言う認識があり、テレワークではワイガヤは難しいと言うのは当然と思われる。尤も、車でもソフトがメインになる時代なので、日本も今後は変わる可能性は高い。日本人は意外と理解していないが日本のアイデアが海外に移って様相を新たにして逆輸入してくるケースは多い。携帯のネットなどはドコモのアイデアであり、携帯電話の音楽配信もソニーのウォークマンにルーツがある。誰も言及していないが金融危機で問題となったサブプライムローンの仕組みも日本の5年元本返済据え置きローンを参考にしたものだ。尤も、サブプライムローンが問題になったのは住宅ローン債権として分割して多くの債権と合体させて販売させた手法にあり詐欺師の商法だ。日本のオフィス需要もWeWorkのビジネスモデルが後退すると影響が出ることを指摘したかったのだが、途中で横道に逸れてしまった様だ。

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