米国で起きたトヨタのレクサス暴走事件を思う

米国でレクサスのフロアマットがアクセルに引っかかって起きた暴走事件があり、一時はレクサス車の欠陥を指摘されたがこの程設備的には問題ないことの判定が下された記事を読んだ。運転席のフロアマットが原因でアクセルに負荷がかかることは世界的な自動車メーカーとなる前のトヨタの車に起きていた事であった。私はこの記事で思い出したのは、古い話だが亡父が当時乗っていたクラウンでフロアマットが重すぎこともあり、フロアマットがずれるとアクセルが足で踏み込んだ状態になったことであった。今回のレクサス車が全く同じ問題であったかどうかは不明だが、当時のクラウンは車種的にはセンチュリーに次ぐ高級車であった。今のレクサスはトヨタのイメージと言うより、トヨタブランドでも特に高級車として位置づけた販売戦略をとっている様だが、高級感を出す事に拘りすぎてクラウンと同じ様な仕様を採用してしまったのかもしれない。経験知は大分時間が経過すると忘れられて再度同じ様な考え方で物事が選択されると言う典型的な見本を見た思いである。時代は常に変わるので新しい考え方や流れに乗る事は大事だが、PCの発達でデータの保存料が飛躍的に増えた現代こそ過去の教訓を活かせるようにデータベースすることが必要と思える。勿論、DBしても省みなければ何にもならないが、トヨタも海外展開で成功して過去の技術などを省みなくなった弊害も出たのかもしれない。過大な成功は技術者に慢心を生み、過去の失敗から学ぶ姿勢がなくなり、会社の衰退に繋がる危険性がある。そう言えば、トヨタの新社長は社員訓示で会社は衰退期に入っていると警告を発したと言う記事を読んだ。私が感じたような事をトヨタの新社長も別な次元で感じているのかもしれない。謙虚さは成長の不可欠な要素である。
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