日本はロンドンオリンピックで浮かれてて良いのか!!

ロンドンオリンピックで沸き立っている中で、日本経済には想像を超えた逆風が吹いてくる予感がする。円高が定着した状況で資産デフレがオフィスビルの賃料下落と言う形で次第に大きくなってきており、更に電気料金の値上げが経費節減と言う経済縮小を助長し、且つ欧州の経済悪化が中国など新興国の経済成長を縮小する要因となってきている。中国バッシングで浮かれている内に、中国経済に依存した日本経済なのを思い知らされる時が近づいている。中国が駄目ならベトナムがあり、ミャンマーがあると嘯いている輩がいるが、果たしてそうだろうか。海外に目を向ける前に、現在日本に起きている現象を冷静に分析する必要がある。日本経済は民間企業はリーマンショック(2008年)の清算を行ってきたが、行政は今年に入り漸く着手した。地方の自治体などは分譲造成地などの価格を40%以上の価格引下げで時価に近づけている。然しながら、中小企業融資法案による貸し出しに伴う不良債権は全金融機関で50兆円とも言われ、来春から本格的に処理が始まることを考えると15年前のバブル経済崩壊後の資産デフレの悪夢が再来する可能性は高い。今年に着手した行政の土地価格の引き下げなど無に帰してしまうほどの下落もありえる。資産デフレの進行する過程で中国経済の大幅な減速に直面した場合、日本経済は消費費税増税の一体改革など出来る状況にはならないのではないか。石原都知事などが浮かれて尖閣諸島問題で中国と対立を煽っているが、米国以上に互いに依存している経済を無視して政治的対立を助長した場合のリスクは計り知れない。東京都などは都内の道路建設の用地買収を進めているが、買収価格は時価と比較するとかなり高い価格となっている。今秋に価格の見直しを計画しているが、現在起きつつある資産デフレの速度から見れば今後とも後手後手に回ることは必須だ。石原都知事は東京オリンピックを未だ諦めていないようだが、資産下落による都税収入の急激な減少が起きる可能性を考えれば多分吹き飛んでしまうと思われる。日本国民が考えている以上の日本経済の急激な悪化が近づいているのを危惧するが、高齢化社会になり,年金生活者が増大するに連れて危機感が薄れてきている様だ。昨日、セメント業界に詳しい人とランチをしたが、日本のセメントの出荷量はベトナム以下と言っていた。東日本大震災後の出荷量も1割程度増えた位と経済に与える影響は少ないようだ。政治家も官僚も花見の宴が続いており、未曾有の国難が迫ってきているのにも気づかない。心ある人は今後の悪化に備える必要がある。
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