サブスクリプションと言う言葉を良く見かける。ITのソフト商品などの販売で使われていたが、今では健康サプリメントの定期販売などにも使われている。所有から利用の時代になり、モノ系でも使われ始めているが、良く考えると先送り経済の様なもので、基本的には分割で購入しているのと同じことになる。勿論、メンテナンスの故障時の取り扱いや機器の入れ替えなどの経費を何れが負担するかは明確な基準はない様だ。ソフト系の場合には性能が日進月歩であるので、サブスクリプションにした方が常に新しいソフトを使う事が出来るので便利だが、モノ系の場合のメリットは低額の毎月支払いで商品を利用できること以外にはメンテナンス費用と思われる。尤も、モノ系に関しては既にリースとレンタルがあり、サブスクリプションとの違いは見いだせない。リースに関しては会計基準の改正でファイナンスリースなどは購入と同じと見做されて資産の繰り入れとなる見通しだが、一般の機器のリースは月々の支払いが経費扱いは変わらないので、個別性から言えば残価の設定で月々の支払額が変わることである。一方、レンタルはリースより長期契約となり、メンテナンス費用も含まれるし、更新に際しては既存設備の残価を新規の契約に上乗せて処理することも可能であるが、その分月々の支払いは高くなる。モノ系のサブスクリプションはレンタルと似ているが、現時点では単体の低額商品レベルの取り扱いの様なので、「リース」、「サブスクリプション」、「レンタル」の棲み分けは可能かもしれない。しかし、何れにしても新規商品とは思われず、名称を変えて新規さをアピールしているのに過ぎない。この様に周辺の商品やサービスを眺めると、働き改革で注目を集めているシェアオフィスなどは、過去にはレンタルフィスとして同様のサービスが存在した。ちなみに、レンタルオフィスの前は秘書伝言サービスがあり、オフィスを持たない会社の為のサービスもあった。今の言葉ではバーチャルオフィスというサービスである。勿論、同じ利用でも今日の物はITなど設備したスマートな運用がなされており、新規ビジネス開発のプラットフォームなので利用価値は様変わりだ。レンタルと言えば、弊社も過去に大型ビルの建築時、いわゆるインテリジェントビルと呼ばれた時代に中央監視システムにレンタルを導入したことがある。切っ掛けは、コンピューターが急速に進化している時代であったので、システムの更新を償却前に出来る様にするためにレンタルを選択した。しかし、その後のIT機器の発展を見ると、発想は間違いではないが、デフレ経済もあり、仕組み自体が変わり、商品の低額化までは誤算であった。何れにしても現代の商品の多くは過去の模倣が多く、新しいアイデアとは言い難く、電気自動車もガソリン車より早く提唱されていた。問題は導入コストであり、一般化するには時代を待たなくてはならないビジネスモデルもあるので循環するのは必然なのかもしれない。社会経済環境も閉鎖系か開放系かで大きく違い、会報系のグローバル経済は世界を均等化する流れとなったが、一方では貧富の差が拡大し、豊かな社会の実現とは乖離してきている。今後はAIなどの活用で人の業務の多くが機械に代わることが予想されており、人間自体の存在が問われて来ることになりそうだが、AIの導入が一般的な時代になっても循環的な商品・サービスが維持されるのかは難しい問題だ。尤も、5月1日から新元号の令和が始まり、今回の変更が天皇の生前退位によるので注目されているが、過去には元号は天変地異による災害などを乗り越えるために元号を新たにしたことが指摘されており、人は何かを乗り越えるために名称を変えることで切り開いてきた歴史がある。先祖がえりのような商品・サービスも基本的には現状を打破する為の行為かもしれない。それが循環経済となる理由かは不明だが、世界は周期的に動いているので、循環は必然の要素なのかもしれない。今回は科学的ではなく、哲学的なブログになった様だ。
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