沖縄返還の密約が話題になり、その後にスクープした毎日新聞の西山記者が外務省の嘱託職員の女性と不倫による情報入手と言う事で幕切れした事件だ。この時に思ったのはマスコミ業界人の言論の自由には何でも許されるのかと憤慨したことだ。この時には不倫だが、殺しも正当化されるかだ。それ以前に密約の中身が沖縄返還時に国民に知らせないで米軍に多額の資金を出したことについて疑問があった。戦争以外で失った国土が戻った例がなかったのに沖縄は米国から日本に返還された。米国がベトナム戦争で疲弊し沖縄を管理するのが負担で戻したとしても返還された事実は重い。そのことはソ連時代に不法に占拠した北方領土を見れば一目瞭然だ。戦争時に取られたものは戦争でしか戻ってこない。韓国と争っている小さな竹島でさえ外交などでは戻らない。当時の自民党の政権がなぜ返還に必要な資金として国民に知らせなかったのかも理由が分からない。疑えば切りがないが、米国に渡したのではなく、国内に還流したかもしれないと思われないこともない。戦後の占領時期に多くの謎の事件が起きたが、松本清張張りの推測では全て米国の陰謀となる。しかし、当時の日本人の政治家が米国の指示としているものには自分たちが作り上げた虚像も多いと言われている。この様な権威を利用しての工作は日本が古来より行ってきた手法だ。天皇然り、将軍然り、大名然り、権威者を床の間に座らせて執行者が好きに政治を行ってきた。当時のマスコミの馬鹿さ加減は沖縄が戻ったことに対する価値より米国に見返りに支払った金を問題にしたことだ。この様な国だから、ソ連が崩壊してロシアになった時にドイツは支援金の支払いで東ドイツを取り戻したのに、北方領土を金で戻せなかったのだ。その新聞も記者クラブの発表記事と税の優遇策で真実を掛けない事が国民に分かったことと情報化時代で嘘を書いていたこともバレてしまって凋落の一方だ。勿論、新聞に同情しないでもないのは日刊紙であるので、記事の裏を取る時間的な余裕が少ないことだ。この為、記事の信用性は週刊誌、月刊誌と取材時間がない出版物の方が信ぴょう性が増すのは当然だ。古い話題を今頃取り上げたのは西山本人の死ぬ前の自己弁護の書物は評価されているからだ。尤も、沖縄返還の米軍に渡ったとされる金が自民党に還流していると言った内容ならば価値があるのだが。私は読んでいないので詳細はしらないが、過去のスクープの域を出ていない様だ。事件や歴史を知らない若い人た達に誤解を与えるのが怖いと思ってブログを書いた。
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