官の暴走は全ての政治家の責任

役人の勝手な振る舞いを見ると日本には本当に政治家がいないと思う。司法・行政・立法の三権分立は小学生の教科書にも出てくる基本であるが、近年、司法もいい加減になってきており、立法に至っては行政のチェックどころか役人の言いなりである。野党の政治家が与党に対して官の暴走に対して批判しているが、政治家は与野党問わず調査権を有しているので、与党でなくても仕事は出来るのである。政権を取らないと官僚が言う事を聞かないと言う輩は与党になっても何も出来はしない。今の政治家は本当に胆力のある者がいなく、喧嘩も出来ない者ばかりである。与野党問わず、今回の衆議院選挙では2世議員の事を問題にする様だが、確かに辛い職業なら子供は後を継がないし、親も子供に後を継がせないであろう。今の国会議員が如何に仕事をしなくても多額の報酬を得られて威張っている事が出来る証である。先日、北海道選出の国会議員と話す機会があり、彼は道会議員から上がってきただけあって見識があったが、党の中では少数意見として扱われてるのが歴然であった。彼とは小選挙区制度が政治家を駄目にし、中選挙区の方が立派な政治家を作ることで意見が一致した。情報化時代に多様化した世界に2大政党が適合しなくなった時に日本は、小選挙区制を導入して党に従うだけの政治家を作り出す事になった。その結果が、似たような自民党と民主党と言う2大政党を生み出しただけで国民には何等利益をもたらしていない。然も、今日的な世界情勢では大連立が必要とマスコミなどが言い出したが、戦前の大政翼賛会の反省があって戦後の政治があった事と、否定した55年体制のことは忘れたのかと言いたい。歴史的な観点からすれば、55年体制前の民主党の鳩山一郎と自由党の吉田茂の争いを投影したような彼等の孫である現代の民主党の鳩山由紀夫と自民党の麻生太郎の戦いは、民主党が選挙に勝って政権を取り、自民党との大連立となるならば悪夢としか言いようがない出来事になる。今求められるのは既成政党の交代でなく、官の暴走に鉄槌を下す真の政治家を目指す人達の出現である。

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