プロフェッショナルとは!

御年78歳になるある会社の会長さんにお会いしました。最初はご子息の社長さんにお会いし、縁があって会長さんと親しくなりました。その会社の業務の説明を聞いた時に、理路整然と技術の奥義を語る姿を見て、久し振りにプロフェッショナルの方と会った気がしました。プロと認識させられる方の種類は二通りあり、前者は無口、後者は饒舌と言う大きな違いが有ります。当社の様な建築事務所では無口の技術者が評価される傾向があります。饒舌な技術者で評価できる者が少ないと言う事実があるからです。しかし、私は人生の苦労を重ねてきた人は語ることが多くありますので、饒舌となりやすいと理解しています。20代中ごろに勤務していた会社の部長が私に言った言葉を思い出します。その言葉とは、「無口なのが優秀なのか?中味がなくて話せない奴もいるだろう!」との事でした。当時は"沈黙は金、雄弁は銀"と言う日本の社会にありましたので、無口で黙々と仕事する人間が評価された時代でした。この部長は頭の回転が良く優秀な人で飲みに連れて行って貰う機会も多くあり、人生の勉強もさせて貰いましたが、一番驚いたのは初めていった飲み屋で常連客として振る舞い"ツケ"にさせる腕前でした。話がそれましたが、努力なくしてプロフェッショナルになれないのに最近は机上の空論で仕事する方が多く、その様な方はプロを認識する力もないので失敗する可能性が高いと言う事です。もちろん、素人がその専門知識を知らない故に間違いに気付くということもありますが、その方は別な分野でプロと言える方だと思います。今の若い方にプロはプロしか理解できないと言う言葉を贈りたいですね。

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