グローバル会計基準と税法の不整合

今更指摘する事ではないが、会計はその国の税法に対応するのが当たり前だが、グローバル会計基準では無視されている。此れの意味する所は、会計上と税法上に不整合が起き、企業は会計での償却を税法上で処理できないという馬鹿げた現象が起きるということである。何故、この様な事が起きるかというと、グローバル会計基準と言いながら、一定の地域や国の会計基準を他の国が導入するからである。では、この問題を百歩譲って会計基準に税法を整合させると言う議論は起きているかというと、税収入の観点から減収になる様な改正は行われていないのが実態である。国際競争にさらされている企業にとっては、グローバル会計基準に合わせるとすれば日本国内に本社を置く事は不利益となるので、この様な馬鹿げた事が続くと有力企業の日本脱出が増えるのではないかと心配する。一事が万事であるが、今の政治は"木を見て森を見ず"類の輩が多い。これは社会実務の経験が少ないところから起きる弊害であろう。以前にも指摘したが、不動産の棚卸資産を時価で評価する愚も同様である。固定資産でない棚卸資産は、企画力で付加価値を与えて販売するのが当たり前だから、購入価格が各社で差が付くのは当然である。それを一定基準の時価評価の考え方を導入したのでは、企業活動の差別化など出来なくなるのである。会計についても税法についても理論の解釈次第で異なる見解もあるので、硬直した考えしか出来ない監査法人については別な監査法人に変更することを一般化する必要があると思われる。

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