政治・社会が戦前と似てきた?

格差社会、凶悪犯罪の増加、国会混乱で政権の短命など何処かで聞いた話だと思ったら戦前の日本の事でした。勿論、豊かさや、軍隊の強さ、天皇制度などから戦前とは全く違うのですが、「格差社会の拡大」、「凶悪犯罪の増加」、「国会混乱」については間違いなく戦前回帰です。尤も、戦前の格差社会は現代のような生易しいものではありませんでしたが、この格差社会は何百年も続いてきたものですから不条理ではあるものの社会から受け入れられてきた一面はあります。一方、昨今の格差社会は国民の80%の人が中流階級意識を持つに到った時点で起きたことですから、政治が余程ケアしないと社会システムの崩壊に繋がる危険性はありました。小泉改革派はこの様な視点に欠けた政策を実施したため、結果的に制度の改悪を招いてしまった。政治改革に関しては、小沢一郎と言う人物が時代錯誤を省みない2大政党論の小選挙区制度の導入で国会の混乱を引きこしている。価値観の多様化の流れの中で2大政党では民意を汲み取れなくなってきた時代に逆行した小選挙区制度の導入は、戦前の国会の混乱を再現した以外何等の価値も見出せない。戦後の中間選挙区制は戦前の小選挙区制の欠点を考えた上で導入したものであったと思料される。歴史を知らない政治家が簡単に制度を変えてしまう危険性が高まってきている。政治家もマスコミも今のような時間軸が早い時代では大連立が必要性を唱えているが、それなら何のための2大政党の実現のための小選挙区制度か言いたい。国民を嘗めた話である。福田総理の辞任で衆議院選挙が近づいているが、歴史を知らない政治家を選ぶのだけは止めにしたい。

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