上場会社のレベル低下?

先日、外資系の投資ファンドの代表とお会いした時に日本の上場会社のレベルが低下している事で意見が一致した。勿論、上場会社ですから見た目は立派ですが、組織として機能していないのに驚く事が多い。終身雇用制の時代は会社が社内外の研修や社員教育に費用を掛けたために、仕事における基本的なものを学ばせてくれた。また、年功序列制度が守られていたので、先輩社員も後輩に対して多くの経験を社内外で語ってくれたものであった。さて、今はどうかと見ると、終身雇用制や年功序列制度が崩壊したため、全ての社員がライバルとなり、若い社員に親切に仕事を教えてくれる先輩・上司の存在がいなくなった。このため、今の若い社員は驚くほど基本的なものを身についていないので、業務上のミスを生みやすい環境にあると言える。人材の流動化とは聞こえが良いが、仕事の基本が出来ていない社員に社運をかけたプロジェクトを任せるリスクは恐ろしいの一言に尽きる。どんなに頭が良くても最初の一が分からなければ十を知る事は出来ないのである。経験が配慮に結びつきリスクを回避できるのである。トヨタが省資源でパワーポイントの使用を禁じたが、実際はパワーポイントで作成するプレゼン資料が体裁だけで内容が伴わないのに気付いたからではないかと思える。
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