日曜日の午前中にTBSの番組でサンデーモーニングと言う番組がある。6日にはゲストとして日本政策投資銀行職員の藻谷と言う者がゲスト出演していた。司会の関口宏が当日の多彩なゲストに対して色々な出来事に関してコメントを求めるのだが、藻谷ゲストも幾つかのコメントを述べていた。この藻谷ゲストは日本のデフレ経済は人口減少で起きていると言う見解の本を出版した話題の人物であった。幾つかのコメントのうちに日本経済の景気回復に言及したときであるが、彼は政府の対策には限界があるので、景気を良くするには国民一人一人と企業が持てる資金を景気回復のために使うことを考える必要があると発言した。この発言は正論の様に思えるが、実はこの発言では日本経済が低迷から脱しきれない重要な点を取り上げていないのである。何故企業や国民が前向きにお金を使わないかは政治不信があるからである。将来に増税や年金支給の時期や金額に不安がある社会で国民はお金を使わないし、政治家が国家のグランドデザインを示さなければ企業は投資できないのである。国民誰もが景気回復にはお金を使う事くらい知っているのだが、政府系金融機関に勤務している藻谷ゲストには理解できないらしい。藻谷ゲストの発言の裏には企業と国民の"おねだり"先入観が根底にあると考えられる。赤字国債が増加するにつれ増発の責任を国民に転嫁する様な発言が出てきているが、国民は国家予算についての知識などないし、予算を動かす力もないのである。碌でもない政治家を選らんだ責任はあるとしても、実際の国家予算は国民などを無視して政治家と官僚が決めてきたのである。自分達の責任を回避した発言は言語道断である。先の藻谷ゲストの発言を聞く限り、彼が書いた本も偏った考え方に基づいたものと推定できる。
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